コロナ禍のさなか、国内での映画興行収入が歴代１位、2020年の世界
での年間興行収入も１位、シリーズのコミック本は１億５千万部が売れた
という、大ヒットのアニメ『鬼滅の刃』の『劇場版　無限列車編』がレン
タル店に登場したので、好奇心の赴くままＤＶＤを借りてきました。

　パソコンにドライブを接続し、イヤホンで聴いた１回目は２時間がまた
たくまに過ぎました。えらく派手なアニメだ、画面も音響も、声優の絶叫
に次ぐ絶叫もすごい。大正時代の日本が舞台らしく、ＳＬが牽引する夜汽
車のレトロな雰囲気も出ている、といった感想は浮かびましたが、正直ど
こが面白いのか、よく分からない。

　当ブログのネタが他になく、しかしこれではネタとして弱いので、発信
日の本日先ほど、同じものの２回目を観ました。手元にノートを開き、時
折気づいたことをメモりながら。そこでやっと分かってきたのは、人間と
鬼との時空を超えた大きな物語のごく一部をアニメ化したらしいこと、バ
ックにある森の中や雪景色がきれいに描かれている一方、スピーディで一
部グロい画面展開に「繰り返し」がほとんどなく、似たような場面の連続
でも変化の工夫があって飽きさせない、ということでした。

　ウィキによると、難解な漢字を多用した登場人物、ヒノカミ神楽などの
芸能や祭祀や風習を取り込んだ、よく練り上げられた和風の世界を構築し
ている、とのこと。剣術「水の呼吸、八の型！」とか「覚醒のための自決
！」とか「無意識領域にある精神の核を破壊する！」などのよく分からな
い情景やセリフが連続し、しかも涙ボロボロのシリアスな描写から、点目
になった顔のコミカルな場面まで、ムダのないプロットが続き、それらを
深読みしたり、裏読みしたりする楽しさもあるように思えました。という
次第で、２回目は十分に面白いものでした。