作成日:2021/12/22
年末回顧と映画3本
年に24回発信し、今回で丸8年となる当メルマガの年内最終
回は毎年、歳末回顧で締めています。今年もコロナや東京五輪
など外はにぎやかでしたが、個人的は回顧となると、とにかく
常態として慌ただしく、いつの間にか12月。
この1年を通じて肥満は解消されず、しかし営業時間短縮の
関係で事務所そばのスポーツジム通いを中断。やむなく1日1
万歩のウオーキングとともに、内臓脂肪を減らすための「腕立
て伏せ」と「腹筋運動」を習慣化しようと決心して試したら、
驚くなかれ「腕立て伏せ」も「腹筋」もできない。茫然自失で
す。醜態から気をそらすため、むかし格安のDVDセットを購入
していた和洋の映画3本でやり過ごすことにしました。
■アルフレッド・ヒッチコック監督『バルカン超特急』(1938
年製作・公開、英米映画)
渡米する前のヒッチコックのサスペンス。原題は『消えた婦
人』で、アルプス山中から英国に向けて走る特急列車の中で老
婦人が消失する、というミステリーをテンポよく描いています。
今から83年前のモノクロ映画ながら、演出が小気味よく、英国
出身ヒッチコックの故国での監督作品の最高傑作と呼ばれるの
も当然か、といった気配でした。
■山中貞雄監督『人情紙風船』(1937年製作・公開)
この映画の公開の後、陸軍に応召され、中国本土にて28歳で
戦病死した若手監督の遺作です。江戸の貧乏長屋を舞台にした
時代劇で、題名からはヒューマンタッチの人情モノが予想され
ますが、さにあらず。「マゲをつけた現代劇」と呼ばれ、フラ
ンソワ・トリュフォー監督が「無駄なカットが一つもない傑作」
と評価した、という個性的、悲劇的な世話モノになっています。
■スタンリー・ドーネン監督『シャレード』(1963年製作・公
開、米国映画)
オードリー・ヘプバーンとケーリー・グラントが共演した懐
かしのサスペンス。主題曲も有名で、むかし観たはずが、スト
ーリーはほとんど覚えておらず、新鮮な気分でラストまで楽し
みました。今からみればチャチな気配も残りますが、60年近く
前の作品、大目にみた方がいいように思います。