桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2020/10/02
世代論



 安倍晋三、松任谷由実、秋吉久美子、古舘伊知郎ほかもろもろ――。『女性セブン』最新号に特集「昭和29年生まれの有名人」が載っています。たまたまネット上のサイト「NEWSポストセブン」で見かけました。

 昭和29年生まれは「団塊の世代」の数年後の出生。上記特集や関連コラム等によると、「花のニッパチ(28年生まれ)」と「夢のサンマル(30年生まれ)」に挟まれた、中途半端で特色のない年代。一部では「不作のニッキュウ(29年)」という呼び方が定着しているといいます。

 書き写しながら思うのは、赤の他人に「不作の29」と呼ばれるなんて余計なお世話だということです。職場やグループを年代で区分けし、各々の生年をもって「花」や「不作」で括るのは自由だとしても、生年の選択は場所によってまちまち。全国一律で29年生まれはデキの悪いバカばっかり、ということは統計上も考えにくい話ですから、「不作の29」論に納得している御仁は、粗雑で浅薄な世代論・年代論に寄りかかっている、というに尽きます。

 世代論は粗雑で浅薄です。しかし「血液型性格診断」に生物学的な根拠は(目下のところ)皆無ともいえるのに、今も遊び半分で楽しまれているのと同様、世代論もヒマ人用のサカナにとどまり、それを超えるものではないようです。私は偏屈のAB型なので、なおのことそう思います。

 あえて括るなら、29年生まれに限らず、ポスト団塊の世代は今も元気です。それだけが共通項。人数だけは多かった団塊の世代はだいぶお疲れで、衰弱傾向にありますが、病気を退陣の理由にした前首相はともかく、ポスト団塊は一般にまだ若くて前向きで行動的。名目上の年齢×0.8が体や頭の実年齢といいますから、60代半ばは50代に入ったばかり。これからです。

 ところで、事務所で時折、チャルメラや出前一丁等の袋入り即席メンを作って食べています。しかし某夜、サッポロ一番ミソラーメンを作ろうとしたら、手で袋が開けられない。指に力が入らないのです。やむなくハサミで開けました。愕然とし、悄然とし、まるで団塊の世代ではないか、と落ち込みました。

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