桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2019/02/02
韓国のこと



昨年12月、韓国の駆逐艦が日本の対潜哨戒機に火器管制レーダーを照射した事件は、政府間協議が打ち切られたことで表向き終結しました。

私は、食い違う双方の見解や作為を織り交ぜた動画の公開などで「どこに着地するか(事態をどう収束させるか)」に関心を持ちましたが、韓国は事実確認すら拒んでいます。のれんに腕押しのあげく「真相はナゾのまま」で終わったのでしょうか。

毎日新聞の山田孝男さん(特別編集委員)が1月28日付朝刊2面の連載コラム「風知草」で淡々とこんなことを書いていました。

政府間協議の打ち切りで日本の防衛省がことの経緯をまとめて公表した。よく整理されている。一方、韓国国防省の反論・反証は矛盾に満ちている。なぜこうなったのか。海上自衛隊OBの分析を踏まえて考察すると、そのわけがみえてくる。

韓国の国防省は朝鮮戦争以来、ずっと陸軍が牛耳っており(構成は陸軍52万人、海軍・空軍ともに7万人弱)、今回も陸軍主導の国防省が、「反日・親北」の大統領の意に添う構えで日本に抵抗している。言い換えると、「親日」のレッテルを貼られると「失脚」させられるという恐怖のなか、国防省トップは「事実より反日」に傾かざるをえない――。

山田さんは例によって典型的な硬派の文体でことの次第をまとめ、一方で、日本は感情的な韓国批判にふけるべきではない、とも断わっています。もちろん、レーダー誤照射問題に対する韓国の意固地な対応をもって他に敷衍するのは賢明とは言えません。

今回の書評には間に合いませんでしたが、私は目下、2014年4月に300人を超える死者・行方不明を出した海難事故を調べるノンフィクション『降りられない船 ―― セウォル号沈没事故からみた韓国』(ウ・ソックン著、古川綾子訳)を読み始めており、事故の経過や救出、処理の様子の「日韓の違い」をあぜんとした思いで追っています。

うかつなことは書けないものの、結局のところレーダー誤照射に対する、韓国の強引で空しい反論を含め、彼の国に対しては「やれやれ」としか言いようがないようです。やれやれ。

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