桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2018/01/17
また映画を3本



今回もゲオで借りた映画3本です。年明け、遊んでばかりのようにみえますが、閑話休題(それはさておき)、忙中閑あり、ということでご容赦願います。

洋画『ゴーストライター』(2010年公開) ロンドン在住のフリーのもの書きが、英国元首相の自叙伝代筆を依頼されるところから話がスタート。米国東海岸の島に住む元首相の別荘におもむき、元首相にインタビューしながら初稿の修正作業に入るものの、やがてCIAが絡む政治スキャンダルに巻き込まれていく、という一種のサスペンス映画でしょうか。監督は今も健在らしいロマン・ポランスキー。

とはいえ、CIAが関与しているという設定自体がどことなく古めかしく、国際的な謀略を描いているという割にはストーリーがシンプルで奥行きに欠け、手に汗握る、みたいな迫力はありません。その辺りより、別荘周辺の寒々とした風景が印象に残りました。5点満点で3ぐらいでしょうか。

洋画『スポットライト 世紀のスクープ』(2015年公開) 米国マサチューセッツ州の地元新聞「ボストン・グローブ」が21世紀早々に放ったスクープ(カトリック教会神父による児童虐待事件)をフォローしたドキュメンタリータッチの社会派映画です。トム・マッカーシー監督も関わった脚本がよく出来ており、感心しました。

私は、埋もれていた児童虐待事件をボストン・グローブ紙が一から発掘して報道した、と勘違いしていました。現実の推移をたどったという本作によると、長年にわたって続発していた神父多数による児童虐待に対し、カトリック教会の中枢がずっと「黙認」してきた、という教会システムのあり方を追求するスクープだった、ということのようです。5点満点の5。新聞記者のスタイルや発想はアメリカでも日本でもよく似ている、ということが呑み込めました。

邦画『クリーピー 偽りの隣人』(2016年公開) こちらは賛否真っ二つ、あるいは失敗作だという映画ファンの方が多いようにみえる、黒沢清監督のホラー映画です。ホラーといっても魑魅魍魎の化け物ではなく、出てくるのはサイコパス(精神病質者)。香川照之がそのサイコパス(の1人)を気味悪く怪演しています。

ただ、やはり私も観終わって面白い、迫力があった、人間ドラマがうかがえて感銘を受けたといったプラスの感想は持てず、「何だこれ?」という印象の方が先行して、5点満点の3どまり。サイコパスならどんなひどいことをやっても不思議ではない、ということのようですが、表現やシナリオ面での抑制がなければ、何でもありのゲテモノ怪奇に落ち込んでしまうのではないか、とも思いました。

という次第で、今回は「キネ旬ベスト10」の棚にあった3枚を借り出し。前に当メルマガで使った表現を繰り返すと、ゲオのレンタルコーナーには「男と女がどうたらこうたら、滑って転んでヘチマになった」みたいな恋愛モノが多く、私はそちらにはほとんど興味がないので、選択は限られてしまうようです。

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