桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2018/01/06
映画3本



予定より1日遅れのメルマガ発信になったのは、レンタルの映画3本を観ていたからです。年明けであまり書くこともなく、「かねて用意の安全パイ」という流れでゲオに走り、立て続けに観る慌ただしさ。ただ、3本ともに楽しく観賞できました。

邦画『怒り』(2016年公開)。吉田修一さんの長編サスペンス小説を、李相日監督がほぼ原作通りに映像化しています。八王子で行きがかりの夫婦を殺した容疑者が逃走。映画は千葉、東京、沖縄に姿を現す3人の不審な男のうち誰かが容疑者だ、という設定でスタートします。

私は原作を読んで容疑者を知っており、映画も原作におおむね忠実だったので、むしろ原作がどう映像化されているかに興味を持ちました。感想は、原作以上にリアルで、テンポよく、もしかすると、より完成度が高いのでは、といったところ。原作を読まずに映画を観る人には、インパクトの強い作品になっているように思います。特にゲイの世界の描写は鮮烈です(私にそのケはありませんが)。

邦画『マザーレイク』(2016年公開)。琵琶湖に住むナゾの動物(ビワッシー)を追い求める少年少女たちの物語。こちらは明るく、もの静かで、牧歌的ともいえる作り。バックの音楽も良く、きちんと仕上がっている印象です。近江八幡の沖島が主な舞台で、子役たちの演技も割と上手です。

ストーリー自体は奇矯なものではありません。湖面を進むビワッシー(龍神の使い)を確かに見た、という子供たちが大人になってもその夢を忘れない、といった辺りでしょうか。最初、夫婦に見えた別所哲也と鶴田真由はどうやら、妻を亡くした弟と、その世話をみる姉だということが途中で分かってきてやや戸惑う部分も。いずれにせよ、地味ながらも楽しい作品です。

滋賀県独特と思われる、子供の飛び出し注意を示す道路脇のマンガ標識が何度も画面に映り込んでいます。現地ロケだから当然とはいえ、意識的に標識にピントを合わせた場面もあったようです。

洋画『グラン・トリノ』(2008年公開)。当時78歳のクリント・イーストウッドが制作・監督・主演を務めた、頑固な元軍人コワルスキーの物語。今さらという気もしますが、グラン・トリノはフォード・モーターズが1970年代に開発した車種。朝鮮戦争に従軍した後、フォードに長く勤めたコワルスキーの妻の葬儀の場面から映像は始まります。

筋立ては、隣に越してきた亡命モン族(ラオスの山岳民族)の家族と知り合った主人公が、いざこざの末、モン族のアウトローの群れに突入する、というもの。この作品で俳優業から足を洗って監督業に専念した、というイーストウッドの演技はさすがでした。

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