桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2017/04/01
中学生の数学



中小企業診断士の試験勉強を始めて痛感するのは、数字を扱う場面がやたらに多い、ということです。ユーキャンから届いた7冊のテキストのうち、3冊目まで読み進み、どうにか食らいついてはいるものの、時折、難しげな計算式が出てきてブレーキがかかります。

計算式は今のところ、7科目のうち『財務・会計』に目立ち、キャッシュ・フロー計算や原価計算、さらに経営分析のページに入ると、総資本事業利益率や固定長期適合率、棚卸資産回転率、仕入債務回転期間などの、まぎらわしく、それでいて計算結果の意味が異なる数式が次々に出てきます。

学生時代きちんと勉強し、大手金融機関に就職した、生真面目なカタギの友人・知人が何人もいます。彼らはたぶん、財務諸表をひと目見ただけで、売上債権回転率だのオプション取引による損益計算だのを電卓なしで瞬時に弾き出し、取引先企業に速効でアドバイスできる(できた)に違いありません。しかし私は生真面目とは言えない、半カタギのマスコミ志向だったので、入学するまでの受験数学で覚えたことなど、今はカケラも残っていません。

確かにむかし勉強はしたはず。しかし「複素数」で不意をつかれ、「ベクトル」は言葉だけを覚え(「ベクトルを合わせて準備しよう!」とか)、「三角関数」では諦めが先行し、「指数・対数」や「確率」、入口を覗いただけの「微分・積分」などは「本気でやるなら面白いはず」と感心していただけで、今は何に感心したのかも分からず、という塩梅です。しかも、40年ほどのブランク。棟割長屋が撤去・整地され、コンクリート敷きの駐車場になったばかりか、やがて「借地」の看板が立ち、雑草が生い茂って何があったのか分からないような気分です。

ただ、診断士が実務で使う計算式は、微分方程式などの難しげな数学ではなく、中学数学のレベルでも対応できる、という話は耳にします。つまり、ルート(平方根)や連立方程式、二次関数などの基本が分かっていれば大丈夫、ということのようです。

義務教育で勉強したはずの段階なら、もしかしたら取り返せるかもしれないと思い立ち、ブックオフで『自由自在 中学数学』(受験研究社)という参考書を108円で買ってきました。持ち主だった中学生(?)がほんの少しだけ鉛筆で書き込んだ跡のある『自由自在』を横に置いて、気合を入れています。しかし、計算の仕方を勉強し直したところで、今度は公式自体をたくさん覚える必要があります。やれやれ、です。

***追記:「編集後記」から

お会いして、実務面でお手伝いすることになる経営者がおられます。そんな折、いつも頼んでいるのは、「先生」と呼ばないで欲しい、ということです。今もって慣れることができません。業界の集まりがあっても、他の用件があればついそちらを優先してしまうのは、業界内だけの集まりで互いに「先生」と呼び合う慣習が苦手だからです。私ゃ、そんな立派な人間ではありません(笑い)。




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