桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2014/10/01
御岳噴火



 御岳が噴火し、多数の死傷者が出ています。あの大きな独立峰は、私の好きな山の1つで、8年前の夏、1人で登って剣ヶ峰(3057メートル)の山頂にも立ちました。

 JR中央線の木曽福島から入り、石室山荘という9合目の小屋で1泊し、快晴の山頂部をゆっくり歩き、田ノ原の御岳観光センターに下山。ニュースでは、覚えのある山頂小屋や王滝口の登山道が出てきて、かつて山頂から下り始めてすぐのガレ場付近が噴火したらしいことも知りました。

 マスコミの報道は大同小異。しかしネットに目を転じると、真偽不明のさまざまな話が出ています。民主党政権時代の例の「事業仕分け」(2010年)で御岳に対する観測体制が縮小された、KKという女性経済評論家がそう仕向けた、だから噴火が予知できなかった、いやそれは誤解だ、御岳の24時間観測体制は今も続いている、等々という批判と弁明の応酬がその1つです。

 噴火した27日の1週間前に「ヤフー知恵袋」で噴火を予見したような気味の悪い「質問」があった、というのも検索の上位にありました(30日)。韓国のネットユーザーが、例によって日本の災害を喜んでいる、という話も流れています。

 マスコミの取材方法に対する批判も多数。例えば、かろうじて下山した登山者を囲み、同じようなことを聞くテレビニュースを見た人が「被災者の迷惑を考えてほしい。話を聞くのは代表取材で!」とか。マスコミの面々が地元のコンビニで食料を買い占め、住民が困っている、とのツイッターのコメントが拡散、とか。昨今の記者はツイッター経由で「登山者からの情報提供や写真」を求めるという、ツイッターを知らない身には理解の届かない話も出ていました(29日)。

 また、ヤフーで29日、「御岳噴火」を検索して上位に上がっていたのが「YIという民放の女性アナウンサーが現場リポートで初登場」という話。私はYIというアナウンサーは知らず、朝の有名ニュース番組(これも知らず)の「卒業」と同時に同期入社のアナウンサーと結婚したヒトで、水色のヤッケか何かを着込み、緊張の面持ちで取材していた、云々。この話のどこがニュースなのか、こちらも理解不能でした。

 私の前職は同じメディアでも硬派系。なので、アナウンサーご自身はともかく、これを芸能ニュース仕立てにした面々には、正直「ご苦労さまなことだ」としか思えず。しかし興味を持って読むヒトは多かったようで、つまり私がヤボだということかも知れません。

 今回も雑然としたコメントになりました。「自然の脅威をあらためて」とか、犠牲者に対する「合掌」、などのありきたりの締め方はやめておきます。当座、ネットを含むメディア経由で噴火事故の現実と、巻き込まれた方々らが現実にどう向き合っていったか、などに目を凝らしていくつもりです。

 

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