桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2013/10/23
パワハラ訴訟



 裁判所で審理されている「パワハラ訴訟」の口頭弁論を傍聴してきました。中小企業に勤めていた女性パート労働者が男性上司の日常的な叱咤・暴言・罵倒に苦しみ、ある時、上司から注意を受けている最中に「過呼吸状態」に陥って病院に運ばれ、後日、1000万円を超える損害賠償を求めて訴えた、という民事訴訟です。今日の弁論は、その上司に対する原告側代理人(弁護士)の尋問でした。

 原告側代理人は、救急車で搬送される直前のパート労働者と上司のやり取りの模様や、従業員に対する上司の日ごろの言動などを本人に細かく尋ねていきます。これに対し、証言席の上司は「職場では、多少の強弱はあったとしても、日常的に普通の会話をしていた」云々と静かに応答。そこで私は閉廷後、書記官室まで出向き、訴訟の書類一式を閲覧して(関係人以外でも印紙150円分で閲覧できます)、原告・被告双方の言い分が食い違っているのを知りました。

 ですので、ここでは審理に向けた感想などは控えます。ただ、この訴訟は、パワハラだと訴えられた労働トラブルの現実、中小企業の職場環境の実態などの面で関心が持てます。社労士会の研究会経由で傍聴を勧められた訴訟ですが、とりあえず、年明けと見込まれる判決言い渡しまで行方を注目していきたい、と考えています。

 なお、傍聴した弁論の具体的なあれこれについても、ここではぼかしておきます。審理は公開されてはいますが、判決前ですし、みだりに個別具体的に見たまま聞いたまま読んだままを書くのは、マナーに反するような気がするからです。
お問い合わせ
■高田社会保険労務士事務所/■〒612‐8083 京都市伏見区京町6‐51‐1 ハイツ美好103/■TEL&FAX 075-748-6068/携帯電話090‐9881‐5702

メールでのお問合せ