桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2013/09/20
オータムジャンボ



 実業の世界に実務でお手伝い、という世界をめざしているのに、今回は閑話休題ーー。実業・実務とはソリが合うはずもない、宝くじの話です。というのも今日は、サマージャンボと年末ジャンボの狭間にある「オータムジャンボ」の発売日。1等の賞金は前後賞と併せて3億9000万円。ではまず、この1等に当たる確率はどれほどでしょうか。

 宝くじの公式サイトによると、今回の発売総額(売り切り)は390億円で、前後賞を含む1等は13本。確率上、390億円を13本で割り算した1ユニット30億円分のくじ(1枚300円で1000万枚)をまるまる買えば、とりあえず1等+前後賞が1組入っていることになります。つまり、1等に当たる確率は1000万分の1だということです。

 大会社・大富豪が3億円を出して100万枚を購入したとしても、1等+前後賞が当たる確率は、ユニットまるごと買った場合の10分の1。さらに一桁下げ、3000万円で10万枚を買った場合、確率は100分の1に下がってしまいます。3000万円もの大金を投じてオータムジャンボを買ったところで、1等+前後賞が当たるのは100回に1回というわけです(2等以下が当たる確率はこの際、無視します)。

 地図の縮尺を使って視覚的に言い換えます。いま手元に『なるほど日本地図帳』という本があり、たとえば北海道の北東半分がA4判見開きのページに出ています。この縮尺が100万分の1。一方、オータムジャンボを連番で1セット10枚買った場合の1等に当たる確率も、同じ100万分の1。以前、大阪市内で市民講座の講師をしていたとき、私は「ところで」と雑談風にこんなたとえ話を繰り出して、眠りかけている聴衆の方々を起こしていました。

 「ジャンボ宝くじを連番で10枚買うのは、北海道のどこかに、地図帳を広げたほどの大きさの椅子を置くイメージですね。帯広でも根室でも函館でも、とにかくどこかにポツンと椅子が1脚。1等が当たる、というのはこの椅子に、宇宙からの小さな隕石がコツンと当たるぐらいの確率、というわけです。淋しいですね」

 という次第で、今日は宝くじのむなしさの話。とはいえ、誰もが分かっています。「いくらケチをつけようとも、買わない限り、宝くじは当たらない」ーー。私も、ついでのフリして週明けに連番で10枚、つまり椅子を1脚だけ買っておくつもりです。
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