2026/04/03
法隆寺
先月29日の日曜、法隆寺(斑鳩町)に出向きました。矢田丘陵を辿れば自宅
からハイキング気分で往復できるのが、密かな自慢。今回は行楽は省き、近鉄
生駒線、JR大和路線に乗り、法隆寺駅から徒歩20分の小1時間で着きました。
陽気に恵まれ、風もなく、サクラも七分咲きほどながら、観光客は意外に少な
く、楽しい一日でした。 法隆寺には何度お詣りしているか分かりません。思い立ったのは、今回の書
評にも選んだ亀井勝一郎の『大和古寺風物詩』の再読がきっかけ。さらに、今
の東院、西院の伽藍形成の前、少し南方に痕跡がある「若草伽藍」と、五重塔
や金堂の「再建・非再建」論争を思い出しながら、それでもややこしいことは
考えず、ゆっくりと広い境内を動きました。 法隆寺は五重塔、夢殿などの木造建築のほか、仏像や絵画、調度品などの国
宝が合わせて138点、重文2400点弱という一寺院としては突出して多くの文化
財を有しています。なかでも、飛鳥時代の仏像「百済観音」がいつお詣りして
も感動的です。今回も2メートルほどの長身やせ型の「百済観音」をずっと見
ていて、飽きることがありませんでした。 「百済観音」は、現代韓国の歴史教科書が「当時の朝鮮文化が法隆寺に息づ
いている」と記述し、中国人旅行者がSNSに「わが中国の歴史的文化財を奈
良の寺が保管してくれていることを喜ばしく思う」と投稿したことが以前、話
題になりました。
しかし、大陸から渡来したように見える、この不思議な魅力を持った仏像の
素材のクスノキは、大和産であることが分かった由。といっても、制作したの
は渡来人かも知れず、さらに日中韓のどこにルーツがあるかなど、こだわらな
くてもいいのでは、と思わせる悠然とした風韻が、当の「百済観音」から放射
されているようにも思えてきました。




























