桂川通信ブログ
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作成日:2026/09/17
男前豆腐店



 京都府南丹市での月一度の用向きの帰り道、旧園部町の東隣り、旧八木町に
立ち寄ってきました。20年ほど前に茨城県から、八木の倒産した豆腐工場を買
って移転してきた、という「男前豆腐店株式会社」の本社工場をひとめ見るた
めです。  きっかけは、今回の書評で紹介した伊藤信吾社長の『風に吹かれて豆腐屋ジ
ョニー』をブックオフで見つけて一読したこと。「男前豆腐」は大抵のスーパ
ーの豆腐売り場にほぼ外れなく並んでいることは知ってはいました。さわやか
系、あっさり系の豆腐が多いなか、派手なデザインの「男」「男前」が目立ち、
以前は「目立つことを狙ったキワモノ」風に見え、手は出さないまま。  「男前豆腐」は歴代多彩なラインアップで今に至り、ここのところ「特濃ケ
ンちゃん」と「豆皿豆腐」をよく見かけるようです。『風に吹かれて豆腐屋ジ
ョニー』読後、夏の冷ややっことして「特濃ケンちゃん」を好んで食すよう
になりました。ひと言でいうと、味が濃厚でうまい。「男前豆腐店」はホーム
ページや商品パッケージで多彩なレシピを紹介しており、私は塩こんぶを載せ、
ごま油をたらすのが気に入っています。  男前豆腐店は山梨県ほかにも製造工場があり、通信販売も盛んなようです。
実際はどんな流通状態なのかよく分かりませんが、全国区に近い売上を上げて
いるようにも思われます。その本社工場には何があったか。  倒産した工場を居抜きで買ったので初期投資は安くつき、良質の井戸水が使
えることが決め手だったとのことで、20年を過ぎた今も工場は高い稼働率らし
く、構内には従業員の通勤用とおぼしき多数の車が並び、搬送用の大型トラッ
クも入り込んでいます。その入り口そばに立つのが「豆腐屋ジョニー」の像。  高さ3メートルほど。縦じまのラッパズボンを履いたジョニーが、リーゼン
トをなびかせ、胸をそびやかせて遠くを見ています。「格好悪いことが格好い
い」をモットーとする「男前豆腐店」の社訓は「本物の男前はあなたを裏切っ
たりしない」。社歌の「男前音頭」には「抱かれたい豆腐 ナンバーワン」と
いうフレーズもあります。  イチビッているように見えて、実は悪目立ちすることで、濃厚な豆腐のうま
さとのギャップを知らせ、印象を強めるという商品開発、販売戦略が見えてく
るようにも思えてきます。「豆腐屋ジョニー」の像には「男前豆腐」のファンが
時折やってきて写真を撮ったりしているようです。
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