桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2025/04/16
吉野千本桜



 奈良・吉野山に出かけました。名所別のサクラ見ごろ予想と府県エリア別
の週間天気予報をチェック。吉野山北部の下千本、中千本、上千本それぞれ
が満開となるはずの今月9日水曜の朝9時、近鉄橿原神宮前駅から吉野行き
の各駅停車に乗り込みます。  平日なので学校や職場に通う現役の方々は目立たず、時間の制約が少ない
高齢者が多いのでは、と予想していました。実際、多いどころか、各停の車
内は年寄りだらけのすし詰め。吉野駅までの小1時間は、むかし体験した通
勤電車さながら。帽子とリュックと運動靴の風体だけでなく、「まだ元気で
どんどん歩ける。スーパーのセルフレジも1人で使える」と言い出しそうな
皆さんで、私ともども「吉野のサクラは今日がベスト」と考えたことも同じ
だったようです。  平安の昔からヤマザクラの植樹が本格化した、といわれる吉野山のサクラ
はいま約200種3万本とのこと。上中下の千本と奥千本を合わせた0.4万本
どころではなく、随所で今も植樹が進んでいるようです。吉野にサクラが多
いのは、神仏習合の修験道を創始した役小角(えんのおずぬ)開基の金峯山
寺(きんぷせんじ)でサクラが神木になり、千年以上にわたって吉野山北側
山麓・山腹に集中的にヤマザクラが植えられてきたため、とのこと。  ただ、いま津々浦々に無数に植樹され、爆発的に花を付けるソメイヨシノ
は少ないようです(ソメイヨシノは武蔵国・染井村の篤農家が江戸後期に品
種改良し、吉野の桜にあやかって名付け、やがて全国に枝分けが広まったと
聞きます)。  後から調べたウンチクはともかく、程よい暖かさのなか、往復で4時間ほ
どの下千本・中千本・上千本めぐりは心地いいものでした。標高250メート
ルから約600メートルへの高低差をゆっくり登り下り。近鉄吉野駅から七曲
坂を上がって尾根筋に出るまでの一帯が下千本、「一目千本」の展望台があ
る吉水神社あたりが中千本、尾根を辿り吉野水分(みくまり)神社あたりが
上千本で、快晴の下、とにかくも非常にたくさんの見渡す限りのサクラが満
開です。  先に花だけが咲き、その後葉桜になるソメイヨシノとは異なり、ヤマザク
ラは開花と葉の芽吹きが同時なので、千本桜の見た目はやや濃いめで色合い
は穏やかです。絶好の日和のもと、満開のヤマザクラを見渡せたのは、僥倖
でした。
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