作成日:2025/01/06
花園ラグビー場
正月明けの5日、東大阪市の花園ラグビー場に出掛けました。第104回全国
高校ラグビーフットボール大会準決勝2試合の観戦です。甲子園ほどではない
にせよ、花園もかつて高校、大学、社会人リーグの観戦でよく通っていました。
苑内にあるラグビー場3つのうち、メインスタジアムはほぼ昔のまま。久しぶ
りの花園で、躍動的かつパワフルな2試合を堪能しました。
第1試合は国学院栃木(栃木)と桐蔭学園(神奈川)で、地力にまさる桐蔭
が国学院栃木を逆転のうえ25対14で快勝。第2試合は常翔学園(旧大工大高)
と東海大大阪仰星の大阪対決で、仰星が反撃する常翔を29対26で振り切りま
した。
ベスト4だけあって、チーム力は互角のようにみえます。各校15人の名前や
得点記録等はサイドスタンドの電光掲示板で示されるものの、フォワードの密
集、バックスの展開、ゴールライン手前での攻防などでは動きが目まぐるしく、
誰がどこで何をしているのか、スタンドからではよく分かりません。
しかも、高校は30分ハーフなので、大学や社会人の45分に比べどこか呆気な
く時間が過ぎます。しかし、果敢なタックルや強力に押し合うスクラム、相手
キックのチャージ、さらに何よりボールを奪って突進する選手の強さと速さは
感動的。大学や社会人に比べ体はひと回り小さくみえるため(実際は十分にご
つい)、プレーは先輩たちより軽快です。スタンドでは吹奏楽や鳴り物はなく、
応援陣が「そろそろお前のトライが見たい!」「見たい!」なんていう、野球
にはない大声援も響いてシンプルながらも楽しめます。
「感動をありがとう」とか「勇気をもらった」とかの、歯の浮くような昨今
の手垢のついた空虚な流行語を使う気はありません。ラックやモールからボー
ルを持って突進する選手の戦闘力。球技とはいえ、道具は使わず、素手で取っ
組み合いし、タックルして相手を倒して楕円のボールを奪い合う、グラウンド
の格闘技。「いい試合を見せてもらった」で十分です。あす7日14時からの決
勝戦にも足を運ぶつもりです。