作成日:2023/03/17
高野山町石道 その2
高野山町石道(ちょういしみち)の残り3分の1を歩いてきました。京阪で
北浜、大阪メトロで天下茶屋、さらに南海高野線で紀伊細川まで。山の中腹に
ある駅から谷底に降り、さらに近畿自然歩道を矢立峠まで登り返します。ここ
で改めて町石道に入り、高野山の西側玄関口、大門を目指したのは午前10時
ごろ。
3月半ば、汗ばむ陽気のなか、歩きやすい道を進みます。109メートルごと
に立つ石柱の漢数字が順に小さくなり、標高が上がっていることも風の涼しさ
で分かります。意外にきつい、最後の胸突き八丁を過ぎ、国道480号を渡れば、
大門です。
空海が9世紀に「発見」し、嵯峨天皇から下賜の勅許を受けて開山した高野
山上まで3時間弱。前回の慈尊院からを合わせると23キロ、延べ約9時間。山
上に広がる盆地の標高は900メートルほどで、おびただしく寺院や僧房が並ん
でいます。役場も学校もコンビニもあります。やがて広い境内を持つ中核の金
剛峯寺に至り、なかでも高さ50メートル弱の根本大塔の迫力に圧倒されました。
コロナ禍も過ぎ去ったように思えるためか、参拝客・観光客は雑踏に近い入
り込み。外国人も多く、とくにフランスからとおぼしき白人男女が目立ちます。
ミシュランのツアーガイドに惹かれ、以前からフランスで高野詣りがブームら
しいことは聞いており、帰りのバス車内やケーブルカーの案内にもフランス語
が含まれていることに感心しました。ともあれ、紀伊半島の古道の一つを歩き、
二つめ、三つめも予定に入れ始めています。