桂川通信コメント
桂川通信コメント
作成日:2019/07/02
大阪



 6月末、日本での初開催となる「G20」が大阪であり、大騒ぎでした。5月ごろから「厳しく道路を規制するので、期間中の大阪への出入りは電車で」と警備当局はアピール。世界の指導者40人弱、随行ほかを合わせて2000人ものエリートが一同に会しての国際会議や合間でのサシの会談が行われたようです。

 この間、市井の穏健な年金生活者である私は、労働保険の年度更新やら何やらで依然、余裕がないまま。社会保険の算定基礎届とともに7月10日の期限を前に習い性のようにバタついており、今回も「G20」をきっかけに「かねて用意の安全パイ」という案配で大阪のことを少し、と思いついた次第です。

 数えると、私は大阪府堺市の南隣、高石市と大阪市城東区に延べ6年ほど住み、梅田の勤務先へは奈良に引っ越してからも、延べ16年ほど通っていました。仕事は基本、外回りだったので街の様子、人々の気配等は十分に知っているつもりです。

 ざっくばらんで気取らず、飾らず、お節介、しかも本音優先で、その分ガラが悪く、しかしユーモアを忘れず、剣呑と愛嬌が交ざったような老若男女が多数。街並みは昔に比べると格段に整備が進み、安価に食べたり飲んだりできる場所も多く、一言でいうと、大阪はエネルギッシュで清濁混在の面白い街でした。

 そこでの「G20」。業界に生息していた経験から言えば、大阪のメディアが、こと国際外交面での「スジの取材」に関わることは皆無と言ってもいいでしょう。ローカルメディアが張り切るのは、G20をお祭りと見なしてナンパに仕立てるか、事件が起きたときだけ。それはこの数日のニュースからもはっきりしていました。やむをえません。

 評論家・大宅壮一さんはむかし「大阪は日本のタンツボ」という下品なフレーズを流行らせました。そう思わせる時期があったようですし、大阪出身だからこそ大宅さんの自虐風のたとえも共感(?)をもって流通しました。そう言われてもいきり立たない度量の大きさ、あきらめ、そして大抵のことを笑いに吸収させる風土が、大阪には今も健在のように思います。
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